差出人: RYO AOYANAGI | HORA AUDIO <info@hora-audio.jp>
件名: はじめまして。ホラオーディオ青柳と申します。
日付: 2025年3月10日 13:50:23 JST
宛先: MEISTER HORA <hora@momo.de>
マイスター・ホラさま
はじめまして。
あなたのことを10年前にミヒャエル・エンデさんの児童文学『モモ』を読んで知りました。
いつもありがとうございます!
なにより私たちの時間を作ってくださっているのですから。
本日どうしてもお伝えしたいことがあり、突然メールを差し上げましたことお許しください。
何卒お読みいただければ幸いに存じます。
ー
10年ほど前のこと。私はあることに夢中になっていました。
それは、木製楽器のようなスピーカー作りです。
当時、あるきっかけからオーディオにはまり、市販のさまざまなスピーカーを試してみて好きな音の傾向が分かったとき、オーダーメイドのスーツのようにしっくりとくるスピーカーが聴いてみたいと思ったのが事の発端です。
まさに、ごく私的な要求からはじまった「趣味」のようなもの。なんでも、スタートはそんな気軽なものかもしれません。
「愛する音楽をイメージ通りに奏でるスピーカー」
それは、思いのほか試行錯誤の連続でした。
長年木工を仕事にしてきたのでなんとか造形はできても、肝心な音をつくる作業は理論を超えた要素も多く、困難をきわめました。
目に見えない音をコントロールするなんて、目隠ししながら目的地まで歩くようなことだと正直思い、投げ出したくなることもありました。そういった、問題がうまく解決できないようなとき、かたわらに置いた『モモ』に目を通すと、ふっと気持ちが軽くなるような気がしました。
気の遠くなるようなトライアンドエラーを繰り返し、何台もの試作品を経て、ようやくスピーカーがかたちになりはじめ完成形がみえてきました。
そのころになると、スピーカー作りを自分の仕事にしたいという気持ちが自然と芽生えていました。
これは、音楽に対する愛情と積み重ねてきた木工技術を掛け合わせることができる仕事。
それまでの経験が全てスピーカーづくりに集約していく。
地表に落ちた雨が小川となり、さらにそれが集まり太い川へと変化していくような、自然のことわりのような流れが自分自身に起きているような感覚を抱きました。
今となって思うのは、その気持ちの育みに『モモ』が大きく関与していたということです。
物語を読み終えたころには、私の気持ちは揺るぎないものになっていました。
2015年3月10日にそのスピーカーはついに誕生し「MONO」と命名。
同時に「HORA AUDIO」という名前で事業をスタートさせることを決意しました。
あなたのお名前「HORA」を勝手に使わせていただいたこと、どうかご容赦ください。
ホラさんの存在、そして私たちにとってかけがえのない「時間」に最大限の敬意を払いたかったのです。
それに、創業までの道のりを励まし続けてくれた『モモ』はとても音楽的な物語で、音楽の本質といえるようなことが表現されていると感じています。
本日、あの日からちょうど10年経ちました。
今は「MONO」がカシオペイアのように先導して連れてきてくれた
彦根の田園地帯にある古民家でスピーカーを作り続けています。
いろいろとお聞きしたいこと、お伝えしたいことが実はまだたくさんあるのですが、
またお便りいたします。
最後にひとつ質問してよろしいでしょうか。
あなたが時計をたくさん集められているのは、私がレコードを収集しているのと同じような理由でしょうか?
いつの日かお目にかかれることを夢見ています。
ー
長文を読んでくださり、ありがとうございます。
いつもあなたに対する感謝の気持ちでいっぱいです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ホラオーディオ
青柳亮
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