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北国の音 DAY3
2015.12.16
朝盛岡を出発して車を弘前へ走らせました。
雨模様。ギリギリ雪にはならないものの、車のガラスの水滴の動きを見ているどんどん気温が下がっていくのが分かりました。
カーステレオからは、Arthur Russell "Love Is Overtaking Me" が流れていました。
昼過ぎに弘前に到着。
会場のDenegaでは、岩木遠足の本発刊記念イベントがすでに行われていました。
昼の部はワークショップを主体とした内容です。
今回のオオルタイチさんとの東北ツアーは、この岩木遠足の本発刊記念イベントでのライブがきっかけとなって企画されました。
岩木遠足は僕も関わっていたイベントで、オオルタイチさんは「岩木遠足のうた」という曲もつくってくれています。
岩木遠足の本は、イベントに出演して頂いた方々が話し手として登場する架空の遠足の物語です。
夜の部は食事を楽しみながら、本に関わった方々のお話を聞いたり、オオルタイチさんのライブを聴くイベントです。
今日のセットは、岩木山をイメージして黒布とマイクスタンドで山を作って、それに電球で装飾しました。
会場が広くレイアウトの自由度が高かったので、楽しかったです。
ライブの時間以外はずっとBGMを選曲しました。
鳥の鳴き声を収録した7インチレコードをポータブルレコードプレーヤーを使って、うっすらと流していました。
お話の邪魔をしないようにインスト曲を中心に選びました。
武満徹 "どですかでん OST”、John Fahey、高橋竹山 "津軽三味線即興曲<岩木>”、Mono Fontana "Ciruelo"、津軽わらべうた "ねにゃもにゃ"、André Mehmari "Ernesto Nazareth Ouro Sobre Azul"、Seiich Yamamoto "Crown of Fuzzy Groove"...
大きな会場での小さな音のDJ。
音量ではなく、音の粒子を隈無く空間に漂わせるイメージで再生しました。
生き物のように動き回る音をセレクトしました。
ディナーショーのような環境でのオオルタイチさんのライブ。
大きな会場なので、スピーカーMONO4台で大丈夫か心配でしたが、十分に空間に音を満たしてくれました。
空間全体が気持ちよく、延び延びと鳴っているような印象を受けました。
オオルタイチさんの演奏・歌も毎日変化しているのがよく分かります。
こうやって音楽は育っていくんでしょね。
イベント終了後にお客さんが、「最初スピーカー無しのライブだと思いましたが、よく聴くと音が背後まで回っているのが分かりました。」と言ってくれました。
『スピーカーの存在を感じさせない音』は僕の理想のひとつです。
大きなホールでそれが実現したことがとても嬉しかったです。
明日は、ツアー最終日。
ゆぱんきでのライブ。
青柳亮